ブリーダー? パピーメーカー?
つい先日、1本のお電話がありました。
内容は・・・。
「障害を持ったわんこがいるのだけど、引き取ってくれないか」
「少し位のお金ならお世話代として払えるから」というもの。
確かに私は障害を持ったわんこ達を育てています。
でもそれはうちで生まれた子で生まれ付き腕が1本なかった子や、
赤ちゃんの時お母さん犬に力一杯踏みつけられて
足が折れ曲った子などなど。
それ以外の子は知り合いのブリーダーさんちの子で、
目が開いた頃、その子だけ両目が小眼球でほとんど視力がなく、
そのブリーダーさんが「処分しなくちゃね」というのを聞いて、いたたまれなくて
「私が貰って育てる」と連れて帰った子。
そのほかにも、違うブリーダーさんちで生まれた子で
首が曲がっていて「殺処分かな・・・」って聞こえて、
「じゃあ私が貰う」って連れて帰った子。
まだまだいるけど、どの子も他の子となんら変わりなく走り回って
元気に過ごしています。
その子達に出会うまで私は、障害のある子が生まれたら、
産ませた人が責任を持ってその子の一生をみる。が、
当たり前だと思っていました。私も当然のようにそうしていました。
でも、そうじゃない現実を知った時、大きなショックを受けました。
そして、その子達がかわいそうで
「つつましい生活だけどうちにおいで。みんなで遊ぼう」という想いで連れて帰りました。
今もみんな楽しそうに遊んでいます。
殺されるよりはましだったと今でも思っています。
確かにたくさんのわんこがいると、みんなにご飯を食べさせる為の
お金が必要です。それは理解できます。
でも、その為だけにそのお金を作り出してくれているわんこの命を
粗末にするなんて、本末転倒もいいところ。
同じ、犬に携わる人間として腹立たしく情けなく申し訳ないです。
私自身はブリーダーというものを職業だと思っていない所があります。
ブリーディングを始めたのは、子供の時から犬が大好きで、特に自分の好きな犬種で
いい犬質の子を作りたい。という趣味の世界からの延長なので
どうしても「お商売」だけでわんこを「物」「商品」としては思えません。
現実的には綺麗事だけでは済まない、仔犬を売ってお金にするという事もしています。
だけど、その中で、できるだけ仔犬が幸せになれるよう、新しいご家族とは
しつこいほどお話をして納得と覚悟をしてもらって、自分が納得してから仔犬をお譲りする。
それと、本当に信頼できる同じ想いでわんこを育てているショップさんにお譲りする。
そんなやり方で仔犬の一生を悲しいものにしないよう、努力をしているつもりです。
なので、ブリーダーさんという職業の人がみんな同じような想いでやっていると
思っていたから「処分」という言葉を聞いた時に受けたショックは大きかったし、
なんのためらいもなく、仔犬を連れて帰る気持ちになりました。
むしろどの子の時も喜んで連れて帰りました。
私にも100頭あまりの子供達がいて、実際のところ、朝から晩まで365日わんこのいない空間はありません。私の部屋(家族は犬小屋とよんでいる・笑)にも
年をとった子、病気になって寝たきりの子、お産の子、生まれた仔犬達がわらわらといて犬小屋に寝かせてもらっているような(笑)生活の中で、
また違う手の掛かるであろう障害のある子を連れて帰ると、うちの母は
「ばかだねえ。」といいながら一緒にお世話をしてくれます。
スタッフも同じ想いでわんこ達に接してくれます。
子供の時から捨て犬や捨て猫を拾って帰っていた頃のままの
生き物・命に対する想いが今も変わらずにあるのは、そんな環境に生まれ育ったから
なんだろうなと思うのは、自分の子供達(人間)を見ていて思います。
娘は22歳で一人暮らしですが、ダックスをうちから連れて帰っています。
それよりも前に捨て猫を拾って飼っていて、そのお友達にと連れて行きました。
その捨て猫を拾ったのもうちの前でした。
娘が遊びに帰ってきた夜、遅くまで話しをしていて「さあ、帰ろう」と玄関を出て
車まで一緒に歩いていたら娘が急に「しっ!!」って言うから、耳を澄ませたら
小さい声で「みゃー」って聞こえて、2人で無言で声のする場所を探して行ったら、
小さな赤ちゃん猫が2匹公園の植え込みの中にうずくまっていたのを発見して
速攻連れて帰って温かくしたバスケットの中でミルクを飲ませて。。。
その後1匹は娘の友達が連れて帰りました。
その猫も今では2歳かな。
自分の犬や猫に向かって
「ママのことがちゅきでちゅかあ」とか言っています(笑)
19歳になった息子もある日、カラスに襲われている子猫を救出してきて、
息も絶え絶えになった子を治療、看病して育て上げました。
毎日私の部屋に来てはわんこを赤ちゃん抱っこして「よちよち」と180センチの
巨体で言っています。
で、結局のところ、何が言いたかったのかというと、
とっても裕福ではないけれど、みんな元気に生きてるよ。と。
でも、お母さんはみんなにもっと楽しく、何の心配もなく生きてほしいから
頑張らなくちゃいけないな。と。。。
もっともっと頑張ってもう少し余裕ができたら、もう少したくさんの命を
どうにかする事ができるから。
せっかくの命を無駄にせずにすむから。
お電話を頂いた方には、お断りをさせて頂きました。
申し訳なかったけど、今はまだ無責任に「私がみましょう」とは
言えませんでした。
もっと環境が整えば、不幸になりそうな子達にも、少しでもいい環境でのびのびと
生活できるようにさせてあげたいという気持ちでいます。
もちろん今いるうちの大切な子達にも。
だから頑張らなくては。
なにをどう頑張るのかは、未だによくわかりませんが、
できる事を1つ1つ着実に、誠実にやっていく事。
こうする事で未来は見えてくると信じています。
いい子を作る!という自分の夢も現実に近付けられるように。
する事はいっぱいある。
急がなくては。
年齢が。。。笑





